ラスパイレス指数 — 物価の総合指数(統計検定2級 S4.2)
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補足資料の解説記事
「物価が去年より何%上がったか」を1つの数で表すには、たくさんの品目の価格変化をまとめる必要があります。品目ごとの重要度(買う量)で重みをつけて平均するのが総合指数で、基準時点の購入量を重みに使うのがラスパイレス指数です。
公式
基準時点 $0$、比較時点 $t$、品目 $i$ の価格 $p$、数量 $q$ として$$\text{ラスパイレス物価指数}\ P_L=\frac{\sum p_{ti}\,q_{0i}}{\sum p_{0i}\,q_{0i}}\times100$$$$\text{パーシェ物価指数}\ P_P=\frac{\sum p_{ti}\,q_{ti}}{\sum p_{0i}\,q_{ti}}\times100$$
基準時点 $0$、比較時点 $t$、品目 $i$ の価格 $p$、数量 $q$ として$$\text{ラスパイレス物価指数}\ P_L=\frac{\sum p_{ti}\,q_{0i}}{\sum p_{0i}\,q_{0i}}\times100$$$$\text{パーシェ物価指数}\ P_P=\frac{\sum p_{ti}\,q_{ti}}{\sum p_{0i}\,q_{ti}}\times100$$
なぜこの形か
「基準時点と同じ買い物かごを、今の価格で買うといくらになるか」を比べています。数量を固定するので、価格の変化だけが指数に反映されます。$P_L$ は、価格比 $p_{ti}/p_{0i}$ を基準時点の支出額の割合 $w_i=p_{0i}q_{0i}/\sum p_0q_0$ で重み付けした加重算術平均とも書けます。
「基準時点と同じ買い物かごを、今の価格で買うといくらになるか」を比べています。数量を固定するので、価格の変化だけが指数に反映されます。$P_L$ は、価格比 $p_{ti}/p_{0i}$ を基準時点の支出額の割合 $w_i=p_{0i}q_{0i}/\sum p_0q_0$ で重み付けした加重算術平均とも書けます。
2つの指数の比較
| ラスパイレス | パーシェ | |
|---|---|---|
| 数量(重み) | 基準時点 $q_0$ | 比較時点 $q_t$ |
| 必要なデータ | 基準時点の数量だけ | 毎期の数量 |
| 偏りの傾向 | 上方に偏りやすい | 下方に偏りやすい |
| 使われる場面 | 消費者物価指数など | GDPデフレーターなど |
値上がりした品目は買う量が減るのが普通なので、古い数量で重み付けするラスパイレスは値上がり品目を過大に評価し、指数が高めに出ます。
数値例
品目A:価格 $100\to120$、数量 $10\to8$。品目B:価格 $200\to210$、数量 $5\to6$。
- $P_L=\dfrac{120\times10+210\times5}{100\times10+200\times5}\times100=\dfrac{2250}{2000}\times100=112.5$
- 別解:支出割合はA・Bとも $0.5$ なので、$0.5\times1.20+0.5\times1.05=1.125$
- $P_P=\dfrac{120\times8+210\times6}{100\times8+200\times6}\times100=\dfrac{2220}{2000}\times100=111.0$
値上がりの大きいAの購入が減ったため、パーシェの方が低くなっています。
指数化と移動平均
ある年の値を100として他の年を比で表すのが指数化です。基準年の値が80、別の年が92なら指数は $92/80\times100=115$。基準年を変えるときは、全体を新しい基準年の指数で割って100倍します。また、系列 $10,13,12,15,17$ の3項移動平均は $11.67,\ 13.33,\ 14.67$ で、短期の上下動をならして傾向を見やすくします。
ひっかけ
- 分母・分子で数量を揃えることを忘れない。分子だけ $q_t$ にするのは誤り。
- 価格比の単純平均(重みなし)はラスパイレス指数ではない。
- 指数の「ポイント差」と「%変化」は違う。110→121 は11ポイント上昇、変化率は10%。
得点のコツ
支出割合が与えられている問題では、価格比の加重平均で計算すると分数の計算が楽になる。「どちらの指数が大きいか」は、値上がり品目の数量が増えたか減ったかで判断できる。
支出割合が与えられている問題では、価格比の加重平均で計算すると分数の計算が楽になる。「どちらの指数が大きいか」は、値上がり品目の数量が増えたか減ったかで判断できる。
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