尖度 — 裾の重さ・尖り(統計検定2級 S1.2)

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補足資料の解説記事

尖度(せんど)は、正規分布と比べて「極端な値がどれくらい出やすいか(裾の重さ)」と、それに伴う中心の尖り具合を表す指標です。リスク管理など、まれな大きな外れに備えたい場面で重要になります。

定義
$$\text{尖度}=\frac{1}{n}\sum_{i=1}^n\left(\frac{x_i-\bar{x}}{s}\right)^4$$ 正規分布では 3。超過尖度(=尖度 − 3)で定義する流儀では正規分布が 0。
尖度 > 3(超過尖度 > 0):正規分布より裾が重い/尖度 < 3:裾が軽い
なぜ4乗なのか
4乗は常に正で、平均から遠い値ほど急激に大きく効きます。そのため裾に値がどれだけあるかに敏感です。標準化してから4乗するので、単位によらない無次元量になります。
分布尖度超過尖度特徴
一様分布1.8−1.2裾がなく平ら
正規分布30基準
自由度 5 の t 分布96正規分布より裾が重い
指数分布96右に裾が重い(歪度も 2)

数値例

データ 2, 4, 4, 4, 6:平均 4、偏差 −2, 0, 0, 0, 2。$s^2=8/5=1.6$、偏差の4乗の平均 $32/5=6.4$、尖度 $=6.4/1.6^2=2.5$(正規分布より裾が軽い)。全体を2倍した 4, 8, 8, 8, 12 でも尖度は 2.5 のままです。

外れ値に敏感:2, 4, 4, 4, 4, 4, 4, 4, 6, 6 の尖度は約 3.30 ですが、最後の 6 を 14 に変えるだけで約 6.92 に跳ね上がります。4乗の効果で、1個の極端な値が尖度を大きく動かします。

極端な例:−1, −1, 1, 1 では全員が平均から同じ距離にあり、尖度は最小値の 1。一般に 尖度 ≧ 歪度² + 1 が成り立ちます。

ひっかけ
コツ:「3乗は向き(歪度)、4乗は裾(尖度)」。歪度は正負どちらもとり得るが、尖度は必ず 1 以上の正の値、と押さえると選択肢の誤りを見抜きやすくなります。

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