区間推定の考え方と信頼区間の正しい解釈(統計検定2級 7.2)

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第7章 推定の解説記事

点推定の値はどうしても外れます。そこで「母数はおそらくこの範囲にある」という幅をつけて示すのが区間推定です。幅の大きさで推定の精度を表し、信頼係数でその手続きの確かさを表します。

基本形
$$\text{推定値}\ \pm\ (\text{分布のパーセント点})\times(\text{標準誤差})$$ 正規母集団・$\sigma$ 既知の母平均なら、信頼係数 $95\%$ の信頼区間は $$\bar x-1.96\frac{\sigma}{\sqrt n}\ \le\ \mu\ \le\ \bar x+1.96\frac{\sigma}{\sqrt n}$$ 区間の幅は $2\times1.96\,\sigma/\sqrt n$。
なぜこの形になるのか
$P\left(-1.96\le\frac{\bar X-\mu}{\sigma/\sqrt n}\le1.96\right)=0.95$ という、$\bar X$ についての確率の式を $\mu$ について解き直しただけです。このとき揺れているのは端点 $\bar X\pm1.96\sigma/\sqrt n$ の側であり、$\mu$ は動きません。

「95%」の正しい意味

同じ方法で標本を取り直して区間を作ることを何度も繰り返すと、そのうち約95%の区間が真の $\mu$ を含む、という意味です。作り方(手続き)が当たる確率が95%なのであって、計算済みの1つの区間 $[48.08,\ 55.92]$ は $\mu$ を含むか含まないかのどちらかに決まっています。

記述正誤
同様の区間を多数作れば、約95%が母平均を含む正しい
求めた区間に母平均が入る確率は95%誤り(頻度論の信頼区間の解釈として)
データの95%がこの区間に入る誤り(データのばらつきの範囲ではない)
標本平均の95%がこの区間に入る誤り
95%信頼区間が $\mu_0$ を含まない ⇔ 両側5%検定で $\mu=\mu_0$ を棄却正しい

数値例と幅の変化

$\sigma=10,\ n=25,\ \bar x=52$ なら SE $=2$、$52\pm1.96\times2=52\pm3.92$ で $[48.08,\ 55.92]$、幅 $7.84$。

変えるもの幅の変化例(上の設定から)
信頼係数を上げる広がる99%:$2.576\times2\times2\approx10.30$
$n$ を4倍(100)半分$2\times1.96\times1=3.92$
$\sigma$ が2倍2倍$15.68$
ひっかけ
・「$n$ を2倍にすれば幅は半分」は誤り($1/\sqrt2$ 倍)。半分にするには4倍。
・「信頼係数を上げると精度が上がる」は誤り。確かさは上がるが区間は広がり、情報としては粗くなる。
・区間の中心は $\bar x$ であり、$\mu$ ではありません。
・信頼区間は標本誤差だけを反映します。偏った抽出や無回答などの非標本誤差はカバーしません。
得点のコツ
解釈問題は「確率がかかっているのは区間(手続き)の側」の一点で判定できます。幅の問題は「幅 $\propto z/\sqrt n\times\sigma$」と覚え、比で計算すると速く解けます。具体的な公式は「母平均の区間推定」「母比率の区間推定と必要サンプルサイズ」の記事を参照してください。

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