連続型確率変数と密度関数(統計検定2級 5.3)

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第5章 確率変数と確率分布の解説記事

身長や待ち時間のように連続的な値をとる量では、「ちょうど170.000…cm」の確率は0です。そこで、値の起こりやすさを密度という曲線で表し、確率はその下の面積として求めます。

定義
確率密度関数 $f(x)$:$$f(x)\ge0,\qquad\int_{-\infty}^{\infty}f(x)\,dx=1,\qquad P(a\le X\le b)=\int_a^b f(x)\,dx$$$E[X]=\int x f(x)\,dx$、$V(X)=\int x^2f(x)\,dx-(E[X])^2$
累積分布関数 $F(x)=P(X\le x)=\int_{-\infty}^{x}f(t)\,dt$
なぜ1点の確率が0なのか 確率は面積なので、幅0の区間の面積は0です。このため連続型では $P(X\lt a)$ と $P(X\le a)$ が等しく、不等号に等号が付くかどうかを気にする必要がありません。離散型の和 $\sum$ が、連続型では積分 $\int$ に置き換わると考えれば、期待値・分散の式も同じ形です。

よく出る連続分布

分布密度確率の求め方期待値分散
一様 $U(a,b)$$\dfrac{1}{b-a}\ (a\le x\le b)$長方形の面積(幅÷全幅)$\dfrac{a+b}{2}$$\dfrac{(b-a)^2}{12}$
指数(率 $\lambda$)$\lambda e^{-\lambda x}\ (x\ge0)$$P(X\gt t)=e^{-\lambda t}$$\dfrac1\lambda$$\dfrac1{\lambda^2}$
正規釣鐘型標準化して表を引く$\mu$$\sigma^2$

数値例

一様分布:バスが0〜10分の間に一様に来るとき、$X\sim U(0,10)$。$P(3\le X\le7)=\frac{7-3}{10}=0.4$、$E[X]=5$、$V(X)=\frac{100}{12}\approx8.33$。

指数分布:平均2分で客が来るとき($\lambda=0.5$)、次の客まで4分以上待つ確率は $e^{-0.5\times4}=e^{-2}\approx0.135$。指数分布には無記憶性 $P(X\gt s+t\mid X\gt s)=P(X\gt t)$ があり、すでに2分待っていても、さらに4分以上待つ確率は同じ $0.135$ です。

一般の密度:$f(x)=2x\ (0\le x\le1)$ なら、$\int_0^1 2x\,dx=1$ を満たします。$P(X\le0.5)=\int_0^{0.5}2x\,dx=0.25$、$E[X]=\int_0^1 2x^2dx=\frac23$、$E[X^2]=\int_0^1 2x^3dx=\frac12$、$V(X)=\frac12-\frac49=\frac1{18}\approx0.056$。

ひっかけ 密度 $f(x)$ の値そのものは確率ではありません。$U(0,0.5)$ の密度は $2$ で、1を超えても問題ありません。「$f(0.3)$ は $X=0.3$ となる確率」という選択肢は誤りです。また一様分布の分散は $(b-a)^2/12$ で、$(b-a)/12$ や $(b-a)^2/4$ と混同しないこと。
コツ 一様分布は面積が長方形、$f(x)=2x$ のような直線の密度は三角形・台形になるので、積分せずに図形の面積で求められることが多いです。指数分布は「$t$ 以上待つ確率 $=e^{-\lambda t}$」だけ覚えておけば、ほとんどの問題に対応できます。

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