確率変数と確率分布(統計検定2級 5.1)
このページはプロモーション(広告)を含みます。
第5章 確率変数と確率分布の解説記事
サイコロの目や1日の来客数のように、偶然によって値が決まる量を確率変数といいます。確率変数が「どの値を、どのくらいの確率でとるか」の一覧が確率分布で、期待値や分散はすべてこの一覧から計算します。
定義
離散型:とりうる値 $x_1,x_2,\dots$ と確率 $p_i=P(X=x_i)$ の組(確率関数)。$$p_i\ge0,\qquad \sum_i p_i=1$$累積分布関数:$F(x)=P(X\le x)$(右に行くほど増え、最後は1)
期待値 $E[X]=\sum_i x_i p_i$、分散 $V(X)=\sum_i (x_i-\mu)^2p_i=E[X^2]-(E[X])^2$
離散型:とりうる値 $x_1,x_2,\dots$ と確率 $p_i=P(X=x_i)$ の組(確率関数)。$$p_i\ge0,\qquad \sum_i p_i=1$$累積分布関数:$F(x)=P(X\le x)$(右に行くほど増え、最後は1)
期待値 $E[X]=\sum_i x_i p_i$、分散 $V(X)=\sum_i (x_i-\mu)^2p_i=E[X^2]-(E[X])^2$
なぜ確率で重み付けするのか 期待値は、同じ試行を何度も繰り返したときの平均値の行き着く先です。値 $x_i$ は全体の割合 $p_i$ で現れるので、「値×割合」を足すと長い目で見た平均になります。分散は、平均からのずれの2乗を同じ重みで平均したものです。
離散型と連続型
| 離散型 | 連続型 | |
|---|---|---|
| とる値 | とびとび(0, 1, 2, …) | 区間内の任意の実数 |
| 分布の表し方 | 確率関数 $P(X=x)$ | 確率密度関数 $f(x)$ |
| 確率の求め方 | 該当する値の確率を足す | 密度を積分(面積) |
| 1点の確率 | 正の値をとりうる | 常に0 |
| 例 | 二項・ポアソン・幾何 | 一様・指数・正規 |
連続型の詳細は「連続型確率変数と密度関数」の記事で扱います。
数値例
ある店の1時間あたりの故障対応件数 $X$ の分布が次のとおりとします。
| $x$ | 0 | 1 | 2 | 3 | 計 |
|---|---|---|---|---|---|
| $P(X=x)$ | 0.1 | 0.3 | 0.4 | 0.2 | 1 |
- $E[X]=0\times0.1+1\times0.3+2\times0.4+3\times0.2=1.7$
- $E[X^2]=0+0.3+1.6+1.8=3.7$
- $V(X)=3.7-1.7^2=3.7-2.89=0.81$、標準偏差 $0.9$
- $P(X\le1)=F(1)=0.1+0.3=0.4$
確率が未知の定数を含む場合は「合計が1」を使います。たとえば $P(X=x)=cx\ (x=1,2,3,4)$ なら $c(1+2+3+4)=1$ より $c=1/10$ です。
ひっかけ $E[X^2]$ と $(E[X])^2$ は別物です。上の例では $3.7$ と $2.89$。分散は必ず0以上なので、計算結果が負になったら $E[X^2]$ の計算ミスを疑いましょう。また $F(x)$ は「以下」の確率なので、「未満」の問題では境界の値を含めないよう注意します。
コツ 分散は定義式より $E[X^2]-(E[X])^2$ のほうが計算が速い場合がほとんどです。表に「$x^2p$」の行を1本追加して足すと、書き間違いを防げます。
統計検定2級 合格ナビ:統計検定2級の問題集アプリ。本番と同じ5択・数値表と電卓で解くオリジナル問題173問と、35問90分の模擬試験。解説記事・公式集・数値表と第1・2章の問題は登録なしで無料。全問は1,480円の買い切り。
アプリを無料で開く有料版と無料版の違い