独立性の検定 — 2つの属性に関連はあるか(統計検定2級 9.3)
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第9章 カイ二乗検定の解説記事
独立性の検定は、2つの質的な属性(治療法と改善の有無、性別と支持政党など)をクロス集計した分割表から、2つの属性の間に関連があるかどうかを調べる検定です。
独立性の検定
$H_0$:2つの属性は独立(関連がない)
期待度数 $E_{ij}=\dfrac{(\text{行和}_i)\times(\text{列和}_j)}{N}$
統計量 $\chi^2=\displaystyle\sum_{i,j}\frac{(O_{ij}-E_{ij})^2}{E_{ij}}$、自由度 $(r-1)(c-1)$
2×2 表 $\begin{pmatrix}a&b\\c&d\end{pmatrix}$ では $\chi^2=\dfrac{N(ad-bc)^2}{(a+b)(c+d)(a+c)(b+d)}$
$H_0$:2つの属性は独立(関連がない)
期待度数 $E_{ij}=\dfrac{(\text{行和}_i)\times(\text{列和}_j)}{N}$
統計量 $\chi^2=\displaystyle\sum_{i,j}\frac{(O_{ij}-E_{ij})^2}{E_{ij}}$、自由度 $(r-1)(c-1)$
2×2 表 $\begin{pmatrix}a&b\\c&d\end{pmatrix}$ では $\chi^2=\dfrac{N(ad-bc)^2}{(a+b)(c+d)(a+c)(b+d)}$
なぜ期待度数は「行和×列和÷総数」なのか
独立なら $P(A_i\cap B_j)=P(A_i)P(B_j)$ です。それぞれの確率を周辺の割合 $\tfrac{\text{行和}_i}{N}$、$\tfrac{\text{列和}_j}{N}$ で推定し、総数 $N$ を掛けると $\tfrac{\text{行和}_i\times\text{列和}_j}{N}$ になります。自由度が $(r-1)(c-1)$ なのは、行和と列和を固定すると、最後の行と列が自動的に決まるからです。
独立なら $P(A_i\cap B_j)=P(A_i)P(B_j)$ です。それぞれの確率を周辺の割合 $\tfrac{\text{行和}_i}{N}$、$\tfrac{\text{列和}_j}{N}$ で推定し、総数 $N$ を掛けると $\tfrac{\text{行和}_i\times\text{列和}_j}{N}$ になります。自由度が $(r-1)(c-1)$ なのは、行和と列和を固定すると、最後の行と列が自動的に決まるからです。
| 分割表 | 自由度 | 5%臨界値 |
|---|---|---|
| 2×2 | 1 | 3.841 |
| 2×3 | 2 | 5.991 |
| 3×3 | 4 | 9.488 |
| 3×4 | 6 | 12.592 |
数値例:2×2 分割表
| 改善 | 非改善 | 計 | |
|---|---|---|---|
| 治療A | 30(25) | 20(25) | 50 |
| 治療B | 20(25) | 30(25) | 50 |
| 計 | 50 | 50 | 100 |
( )内は期待度数 $50\times50/100=25$。$\chi^2=4\times\dfrac{5^2}{25}=4.0$。公式でも $\dfrac{100\times(30\times30-20\times20)^2}{50\times50\times50\times50}=4.0$。自由度1の上側 5% 点 3.841 を超えるので、治療法と改善には関連があるといえます。
なお、2×2 表の独立性の検定は2群の比率の差の z 検定(両側)と同じ結論になり、$z^2=\chi^2$ が成り立ちます。
ひっかけ
- 自由度を「セルの数−1」(2×2 なら 3)とする誤り。独立性は $(r-1)(c-1)$ です。
- 期待度数を「総数÷セル数」で一律に出すのは、行和・列和が均等なときだけの偶然です。
- 関連があることは因果関係を意味しません。
- 2×2 表で度数が小さいときにイェーツの連続修正($|O-E|$ から 0.5 を引く)を使うことがあります。問題文に指示があるか確認しましょう。
得点のコツ
期待度数は、1つ求めたら残りは行和・列和からの引き算で出せます(2×2 なら1つで全部決まる)。これは自由度の意味そのものです。また、2×2 表では4つのセルの $|O-E|$ がすべて等しいので、$\chi^2=(O-E)^2\left(\tfrac{1}{E_{11}}+\tfrac{1}{E_{12}}+\tfrac{1}{E_{21}}+\tfrac{1}{E_{22}}\right)$ とまとめて計算できます。
期待度数は、1つ求めたら残りは行和・列和からの引き算で出せます(2×2 なら1つで全部決まる)。これは自由度の意味そのものです。また、2×2 表では4つのセルの $|O-E|$ がすべて等しいので、$\chi^2=(O-E)^2\left(\tfrac{1}{E_{11}}+\tfrac{1}{E_{12}}+\tfrac{1}{E_{21}}+\tfrac{1}{E_{22}}\right)$ とまとめて計算できます。
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