分割表とオッズ比(質的変数×質的変数)(統計検定2級 2.4)

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第2章 2変数データの記述の解説記事

「喫煙の有無」と「病気の有無」のように、2つの質的変数の関係は分割表(クロス表)にまとめて調べます。関連の強さを1つの数で表す代表が相対リスクとオッズ比です。

2×2分割表と指標
あり(事象)なし計
要因あり$a$$b$$a+b$
要因なし$c$$d$$c+d$
相対リスク:$$RR=\frac{a/(a+b)}{c/(c+d)}$$オッズ比:$$OR=\frac{a/b}{c/d}=\frac{ad}{bc}$$
なぜオッズ比が重宝されるか
オッズは「起きる確率 ÷ 起きない確率」。オッズ比は行と列を入れ替えても同じ値 $ad/bc$ になります。そのため、病気の人と健康な人を別々に集める症例対照研究(行の比率が研究者の都合で決まる)でも意味のある値が得られます。一方、相対リスクは要因ごとの発生率が必要なので、症例対照研究では計算できません。事象がまれ($a\ll b,\ c\ll d$)なら $OR\approx RR$ です。

条件付き確率の読み取り

求めるもの分母式
要因ありの人が事象を起こす確率行の合計$a/(a+b)$
事象ありの人が要因をもつ確率列の合計$a/(a+c)$
全体での同時確率総数$a/N$

数値例

要因あり100人のうち事象あり30人、要因なし100人のうち事象あり10人とします($a=30,b=70,c=10,d=90$)。
$RR=0.30/0.10=3$、$OR=(30\times90)/(70\times10)=2700/700\approx3.86$。事象が30%と「まれ」ではないため、$OR$ は $RR$ より大きくずれています。
事象ありの40人のうち要因ありの割合は $30/40=0.75$ で、$P(\text{事象}\mid\text{要因})=0.30$ とはまったく別の値です。
独立性の $\chi^2$ 検定では、期待度数が各行 $20,\ 80$ となり、$\chi^2=\frac{10^2}{20}\times2+\frac{10^2}{80}\times2=12.5$。自由度1の上側5%点 $3.841$ を超えるので「独立」は棄却されます。

ひっかけ
得点のコツ
オッズ比は「たすき掛け」$ad/bc$ で覚える。表の行と列を入れ替えても、要因と事象の対応さえ正しければ値は変わらない。行(または列)の一方だけを入れ替えるとオッズ比は逆数になる。

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